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  • 岡島一樹

巨大な縦割り組織の中のほんの一部でアジャイルやってみた(苦労したこと編)

この記事は「ESM Advent Calendar 2021」の12/17の記事です。

こんにちは。Agile Studio の岡島一樹です。


巨大な縦割り組織の中のアジャイルシリーズ、最終回になります。

前回までの記事が気になる方はこちらをご覧ください。

巨大な縦割り組織の中のほんの一部でアジャイルやってみた(導入編)

巨大な縦割り組織の中のほんの一部でアジャイルやってみた(大事だったこと編)


今回は苦労したことをご紹介します。



1.Web上に数多ある便利なサービスを自由に使えない

このアジャイルチームが発足したのは2020年10月頃です。

世の中はコロナの真っ只中で、メンバーが一箇所に集まって開発というのが

困難な状況でした。

当然リモート開発ということになるのですが、リモートアジャイルを円滑に行うために

便利なクラウド上のサービスを使いたくなるのは当然ですよね。


しかし今回のプロジェクトはセキュリティの制約が特に厳しかったため、

クラウド上のサービスを自由に使うことは許されおらず、

クローズドな環境の中で許可されたツールのみを使用しておりました。


ここではサービスが自由に使えなくて特に苦労した3つを紹介します。


①タスクかんばん

JIRAもMiroも使えませんでしたのでGitLabのボードで代用しました。 (GitLabは許可されており、Issueでバックログを管理していました)

ボード上でバックログを管理し、レーンを作成してToDo・Doing・Doneを

可視化しました。


ここまでは良かったのですが、GitLabのバージョンが古かったからか、Issueを並べ替えてバックログの優先順をつけることができませんでした。

チームが何を優先してタスクを消化していけばよいのか、その拠り所がないのはとても困りました。


仕方なく、バックログの優先順を管理するためのWikiを別途作ることになりました。


本来はする必要のないバックログの二重管理が発生してしまいましたが、なんとか優先順を決定することができました。


②ふりかえり用のボード

Miroなどを使えれば付箋を貼り出していくこともできますが、

ふりかえりはWikiで代用しました。


しかしWikiだとメンバーの同時編集でコンフリクトが発生すると戻すのが大変だったり、

ストレスを抱えたままふりかえりしていました。


こちらについてはWikiでのふりかえりを止めて、共有のファイルサーバーにディレクトリを用意して各自KPTのファイルを作っていました。












ファイル名が重複することは滅多にありませんからね。

この方法は私では思いつきませんでしたが、チームの工夫が見れて感心しました。


③リリースバーンアップチャート

こちらについてはExcelでポイントを集計をしました。

表を作ってポイントを集計し、昨日の天気の算出や

リリースバーンアップチャートを生成して、トレンドの分析などを行えるようにしました。


バーンアップチャートについては前回のブログを参照してください


世の中便利なツールはたくさんありますが、制限のある中でもふりかえりなどを活用して

チームの意見を募りながら、みんなで創意工夫してなんとか前に進めることができました。



2.コミュニケーションの辛さ

続いて苦労した点はコミュニケーションです。

フルリモートのチームなのでチャットでのコミュニケーションは必須なのですが、

オフラインの時と違いちょっと気軽にメンバーに声をかける、みたいなことができなくなり苦労しました。

またカメラオンにできない環境だったため、チームメンバーはお互いの顔を知りません。

表情が見えない中でチームとして一体感を持って作業するのはなかなか難しいですよね。














そんな中でもドラッカー風エクササイズをやってみるとか、雑談で盛り上がるとか、

できる限りのことはチームとしてできていたと思います。



3.終わりの見えない開発の辛さ

前回前々回でもお話したことですが、Issueの半分以上は

日々発生する障害対応になります。


2,000画面以上に使用される共通部品ですから障害が発生するのは

ある意味当然と言えます。

画面の開発が続いている以上、必ず障害は発生しますし、新しい機能を追加して欲しいという要望も出てきて当然です。


それを2,000画面に影響を与えずに改修していくのは至難の技ですし、共通部品チームのメンバーとしても一番気を使うところだと思います。


大変なプレッシャーの中で頑張っていたと思います。


チームとしてのゴールが見えていればメンバー同士一丸となって頑張れるとは思うのですが、今回のチームについては開発が続く以上終わりがありません。

高い緊張感を保ちながらモチベーションを維持していくのは大変ですよね。


本当はチームで懇親会など開いて英気を養う機会があれば良いのでしょうが、コロナめ!


以上、苦労したことを紹介しました。


最後にひとこと

ただ前々回の記事でも書きましたが、この巨大なプロジェクトの中でアジャイルを実践することがそもそもチャレンジなんですよね。苦労があって当然とも言えます。


そして、チャレンジは終わったわけではなくまだ継続中なのです。

私はプロジェクトを途中で退出することになりましたが、このアジャイルチームには思い入れも強いですし、なんとか成功して欲しいと思っています。

なによりメンバーに成功体験を積んでもらって、やってよかったと思って貰えることを心から願っています。


以上、3回にわたって執筆してきたシリーズは今回で終了になります。

メンバーから後日談が聞ければまたの機会に!


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