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  • 天野勝

KPTAのTryとActionの違い

最終更新: 3月4日

こんにちは、天野勝です。


KPTAフレームワークを使ってふりかえりをした場合、TryとActionは同じになってしまうのではないかという疑問をお持ちの方が多いようです。

このブログでは、TryとActionの違いを紹介します。


KPTAとは?

KPTAとは、ふりかえりで用いられることの多いフレームワークです。

アリスター・コーバーン氏が書籍『アジャイルソフトウェア開発』で紹介している「Keep、Problem、Try」(KPT)を拡張して、Actionを追加したものです。


各観点は、以下の通りです。

  • Keep:続けること

  • Problem:不満・不安なこと

  • Try:試したいこと

  • Action:行動すること


なぜ、Actionを追加したか?

これまで支援させていただいたアジャイル開発のチームや、看護師のチームで、KPTを用いてふりかえりをしているのですが、Tryで「実施する」と合意したにも関わらず、実施しないまま次のふりかえり会を迎えることが多くありました。「忙しくて手が回らなかった」という理由ならばまだしも、「そういえばそんなTryあったねぇ、すっかり記憶から抜けていました」という理由のが多いのです。

このような状況を改善すべく、すぐに実行できる次の行動として、Actionまでふりかえり会の中で合意することにしたら、改善が回るようになりました。

しかし、KPTだけだとふりかえり会を繰り返していくと、実行できないほどあいまいなTryを上げて終わりなってしまうという状態に戻ってしまったのです。この理由として、枠が3つなので、ふりかえり会の時間をK、P、Tそれぞれに均等に配分してしまい、Actionを考える時間が無くなるというものでした。

そこで、Actionの枠をはじめから用意することで、Actionまで考えることを促進するようにしました。


KPTAフレームワークをもちいたふりかえり会のステップ

KPTAを使って、ふりかえりで使う際には、以下のステップで進めていきます。

  • Step0:(2回目以降ならば)前回のふりかえりの結果を確認する

  • Step1:Keep、Problemを挙げる

  • Step2:Keep、Problemに対するTryを挙げる

  • Step3:次に実施するTryを選択する

  • Step4:選択したTryに対するActionを挙げる


ふりかえりを実施するタイミングは、アジャイルなどの繰り返し型のプロセスを行なっているならば、イテレーションやスプリントの終了時に行います。繰り返し型ではない場合でも、1~2週間ごとに定期的に行なうのをおすすめしています。


Tryは試したい改善のアイデア、Actionは具体的な行動

前述した、KPTAを使ったふりかえりの、Step2~4について紹介します。


Step2:Keep、Problemに対するTryを挙げる

改善案としてアイデアレベルのTryを挙げます。

あくまでもアイデアですので、実際に実施するかどうかはさておき、自由な発想で発散的に挙げていきます。実行可能なレベルまで具体的なTryを上げようとすると、発想に制約がかかりありきたりなアイデアしか出なかったり、そもそもアイデアが挙がらないということになってしまうことがあります。


Step3:次に実施するTryを選択する

多くのTryを挙げたら、その中から次に実施すべきと思うものを選択します。

労力は少ないけど、効果が高いものを選ぶのがオススメです。


Step4:選択したTryに対するActionを挙げる

Step2で挙げたTryは多くの場合、そのまま実行できるほど具体的にはなっていません。そこで、具体的に行動できるようにActionにします。

選択したTryが大きい場合は、継続的に対応しなければならないこともあります。そのような場合は、ふりかえり直後のActionを挙げます。


TryとActionの例です。


例1 具体的なTryの場合のActionの例

Try「朝会の時間を短くする」

Action「各自が、事前に共有すべきことを考えてくる」「朝会の運営ルールを更新する」「朝会の運営ルールを周知する」


例2 あいまいなTryの場合のActionの例

Try「~チェックリストを修正する」

Action「〇〇日までに、〇〇さんがチェックリストの案を用意する。」


例3 大きなTryの場合のActionの例

Try「~工程の進め方を見直す」

Action「関係者に会議案内を出す」「草案を作成する」


このように、ふりかえり会で具体的に行動まで考えますので、ふりかえりっぱなしで、行動につながらないといった好ましくない状況を陥りにくくなります。

その分、ふりかえり会の時間が長くなってしまうので、ふりかえり会の時間は少し長めに確保するか、TryやActionにかけられる時間を増やすように時間配分を見直す必要があります。



関連する動画を紹介します。

「アジャイル開発の現場から #2 リモートふりかえり」

https://agile-douga.tv/products/practices-of-an-agile-team-remote-retrospective


「KPTとKPTAはどう使い分ける?」

https://agile-douga.tv/products/kpta-2

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