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  • 平鍋健児

金融DXへの北國銀行の取り組みレポート〜失敗は本当に学びしかなかった

最終更新: 7月29日

7/19 に開催されました。申込239名、参加者201名の参加をいただき、ありがとうございました。


ざっくりまとめたグラレコです。


北國銀行さんの長期的なビジョン

  • 5年後、10年後もこの地域が持続的に発展、成長していく基盤をDXでつくること。

にはじまり、組織改革してきた苦労と失敗談、その過程から組織のフラット化と、開発のアジャイル化に取り組んできた経緯を生々しく語っていただきました。


特に、現状のシステム開発の問題点を、このように認識され、「いったい誰のための開発なのか?」という課題設定に昇華されていたのが印象に残りました。


その上で、組織をアジャイル「思考」に変革し、デジタルバリューを設立されたとのこと。

現在IT人材は20名を超え、さらに積極採用されています。ぜひこちらも。

DXを推進し自行も地域経済も活性化させたい 北國銀行がエンジニアとともに描く未来とは

おもしろかったのは、既存の銀行文化を打ち破るために、開発現場は、

  • Slackを使ったフラットなコミュニケーション

  • バランスボールや自由なドレスコードなど新しい働き方

など、銀行らしくないのです。さらに、実はぼくも見学させてもらったのですが、本社フロアーは業務部門と開発部門のフロアーがあり、室内に階段があり、いつでも「ちょっと行って話をする」ことができるんです。その途中に役員室もあって立ち寄れるようになっている。コミュニケーションを重視している文化が垣間見れました。


また、あるプロジェクトのキックオフでは、業務の方が生の声で「なぜこれをやるのか」という話をパッションを持って開発の方に話されていました。「従来のやり方から変わるので、お客様にも営業の人が一生懸命説明します、さらに、役員も出向いて説明します」、と意気込みを伝えて、開発も一緒に作り上げましょう、と発言されていました。


やっぱり、組織を変えるのは情熱からなんだな、と感動しました。さらに、外のパートナーとの契約面やマインド面での変化も、

  • 発注側:お金を払ってるんだから受注者が言うことを聞くのは当たり前。

  • 受注側:お客様は神様です。言われたことを忠実にやればいい。

では「契約交渉にパワーを取られる。言った言わない問題でスピードとパワーがそがれる。言われた通りのプロダクトしか作れない」と。そこで、

  • 受発注を超えたパートナー:できるだけ価値のあるプロダクトをみんなで考えながら作り上げよう!

と思考を変えることが、「価値の高いプロダクトを作ることに専念。新しい価値を生む、イノベーションにつながりやすくなる」のだと。


圧倒されました。また、パネルディスカッションでは、Agility Design の中野さんにも参加いただきました。実は、過去の開発で北國銀行さんと一緒に開発されていたこと、その時の思い出の「チームTシャツ」を披露。そして、その時の苦労話、失敗談、「あれがあったから今があるんだ」という気づきの共有、ここに書けないくらい生々しく吐露いただきました。さらに、現在参画中の永和システムマネジメントの橋本さんも、今の開発現場の様子を話しました。


アジャイル開発がはじまった当時の銀行チームのTシャツ


アンケートにも、多くのフィードバックが集まりましたので、一部ご紹介します。

  • 銀行はお堅いイメージがありましたが、北國銀行さんが改革しながら取り組んでいることに刺激を受けました。全社員がアジャイル研修を受けていたり、カピバラチームがあったり、参考にしたいことたくさんありました。パネルディスカッションでザックバランに話が聞けたことも楽しかったです!!(ANAシステムズ 室木さん)

  • 全般にわたり、アジャイル精神に溢れていたこと。北國銀行さんの素晴らしさがわかり、金融機関でも明るい地平線が見られる希望が感じられたこと。(匿名)

  • 北國銀行様の事例は、小手先でアジャイルを使ってみようと考えるのではなく、根本的に業務を見直そうという思いが伝わってきて素晴らしいと思いました。(株式会社シーエーシー 渡邉さん)

  • 北國銀行さんが理想論に正面から取り組んでいる姿に勇気づけられました。失敗の連続であったことなど、赤裸々なお話をしていただいた点も良かったです。(匿名)

  • 実例を踏まえて説明いただき、生の話を聞けてとても参考になりました。失敗から学ぶことがある。こういったマインドを持った人を社内に増やせればと思います。(匿名)

  • 開発の場におけるアジャイルはすでに当たり前で、ただ、十分なパフォーマンスを出すためには経営層を含めた組織のマインドセットが重要、ということが再確認できた点。(匿名)

  • 堅いイメージがある銀行で、経営から行員、開発メンバーまでアジャイルマインドをもって新しいものにチャレンジしていってくるのがとても素晴らしいと感じました。そして、そんな世界感をもった環境を持続するために継続的に教育にしっかり力を入れているのがすごいですね。感動しちゃいました。お話しいただいた岩間さんに感謝します。このような内製力をもって真のDXに取り組んでいる会社を増やすことや、このようなイベントで事例を紹介して知の輪や関係の輪を広げる永和さんの企画にも感謝します。(NTTコムウェア 濱井さん)

司会の川西さんもとても刺激を受けたようです、

  • サブシステムの統合内製化で保守:開発=8:2→2:8にしたことや、銀行全体のITスキルの底上げを目指して、全行員にアジャイル研修(主にマインドの部分)をやっていること、人がやらないことリスクが大きいことどんどんやっていくマインド。チャレンジした結果は成功したことも失敗したことも地域にフィードバックをされているのが素晴らしいと思いました。

岩間さん、中野さん、そして参加者のみなさん、どうもありがとうございました。Agile Studio では、今後も金融のDX関連の話題を積極的に発信して行こうと思います。


(※追記:keita さんの note も参考になります。ぼくのチョイスとは全く異なるスライドばかりです)


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