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  • 平鍋健児

野中郁次郎先生へのみなさんからの手紙

最終更新: 6月7日

『アジャイル開発とスクラム 第2版』刊行記念 2021/5/14(金) 19:30-20:00平鍋との対談の後で募った、先生へのお礼メッセージ

『アジャイル開発とスクラム(第2版)』共著:野中郁次郎先生(写真:山口結子)

趣旨


第2版

『アジャイル開発とスクラム 第2版』刊行記念イベントが、2021/5/14(金)に行われました。講演会(平鍋との対談)の後、及部さん司会で書籍の事例を書いてくれた方々とのパネルディスカッションが行われ、日本でスクラムの導入が「組織的に」すすんできたことが実感として聴衆に伝わったと思います。また、その中で苦労の多くは「ソフトウェア技術」でなく「人と対話と組織」の問題であること、それを超えるのは自分ごととすること、そのパッションであること、も強く同意の声が上がりました。


このような考えは先生のスクラムの源流とも通じるのは間違いなでしょう。会の後、先生につられてか、2次会までオンラインで開催され、深夜に及びました。翌日、一緒に2次会に残った人だけでなく、参加した方々へ「先生へお礼のメッセージを送ろう」とtwitter 上で平鍋がよびかけ、集まったのが以下です。ぜひ先生にもそのままでお伝えしたく、原文ママで送付しています。


みなさんからのメッセージ


先日は突然の質問に回答していただきありがとうございました。私はスクラム長期間経験したチームに個人の知恵の進化と成長にフォーカスした組織改善を行なっていたところで、野中先生のお話はとても参考になりました。知的コンバットの考え方ももっと学んで取り入れメンバーに伝えていきたいと思います。

株式会社スタンバイ 石橋隆平


全身全霊のお話を有難うございました。忖度なしの共感で一緒に悩み、知的コンバットしたくなりました。その先でメンバーと乗り越えた幸福感を味わうのを楽しみにして、やっていきたいと思います。

藤野英利@広島県福山市の中小企業


なぜ?から全てを始める。このスタイルが身についたのはアジャイル、スクラムに出会ったからです。野中先生の話を聴きながら、小さい頃はなぜなぜ言ってたな、共通の認識が欲しかったんだなぁと思いました。あの頃に比べたらまだまだ足りない自分に気付きました。

先生は昔のことを昔のこととして話されず現時点の状態にシンクロさせてるお話しされていると感じ、点でなく線で繋がったストーリーが映像化できたので、私も昔をシンクロさせて考える新しい視点が生まれたんだと感じます。

もう一つ、トコトンやりあうペアについて、人生において、そんな相手に出会えることは稀だと思い、衝突を避ける今の風潮に従うのは、場面によって適切ではないなぁ、私は自分と異なる考えを受け容れることは得意なのですが、それは相乗効果をもたらせているのか?異なるものが衝突する場所でしか革新は生まれないんぢゃないのか?と自問自答しました。

そんな風景を空想していたところに、忖度の話が展開され、また頭の中をぐるぐると考えが巡りました。そんたくと自分を超えるのは難しい。なぜなぜなぜ....これは一気には解決しないので、分解して取り組むことにします。

特に後半の先生の熱の帯び方は画面を通してでも熱さが伝わってきて、ぞくぞくしました。アジャイルの先輩方も先生のこの熱を受けていることがよく分かりました。もちろん、先輩方はそう呼ばせてくれず同志なんだと、この一体感は、場を共有した皆が感じたんだろうと胸熱でした。

私も伝える側の人間として、感じたものを自分の体験とともに伝えていこうと思います。

ありがとうございました。"

taku hasegawa



野中先生にまけてらんない。私もがんばります。

塩原弘洋



学びの多い濃密な時間の中でも、特に印象的だったのが「ジャパンアズナンバーワンをもう一度」というお話でした。

物心ついたときにはバブル崩壊前夜、日本が右肩上がりになっている状況をリアルタイムに体感したことのない世代としては「ナンバーワン」など午睡の夢にも思えるものでしたが、野中先生からそのような言葉をいただき、ここで立ち止まって諦めている場合じゃない、と強く思いました。

アジャイル・スクラムで共感の輪が広がっていく、というのは自分の半径5mでは体感できていることで、これを広げていって世界を共感で繋ぐ。それくらいのスケールで物事を考えていきたいと思いました。


ご多忙の中、素晴らしいお話をありがとうございました。

小田中育生



忖度することなく言うべきことはしっかり言う、思いや考えをしっかりと表明するということが大事だと改めて感じました。

知的コンバットができる関係性や場をつくっていくこと、今で言うと心理的安全性を高めていくことを心がけていきたいと思います。

ただただ楽しいだけではなく、真剣勝負の中から楽しみを見出していくことが本当の楽しさでしょうか。

柳澤 寿


野中先生と平鍋さん、そして私達のソフトウェア開発者の間で、コンテキストが何となく異なっていたような気がしてずっと気になってました。途中の質問「日本人は元々共感力があるので、スクラムをやるのにもっと共感を重視しようとすると、忖度しすぎてしまうのでは?」がとても的確と思いました。実際、米国人は野中先生のSECIモデルを、自分たちのやり方(コギト)に足りないものに当てはめて、アジャイル開発にうまく昇華させた。では、その文脈で日本のソフトウェア開発で足りないものは何なのか? そういう疑問に気づかせて頂いて、とても参考になる勉強会でした。本当にありがとうございました。

小川明彦(あきぴー)


野中先生


はじめまして、及部と申します。

イベントで貴重なお話をしていただき、ありがとうございました。

そして今回の「アジャイル開発とスクラム第2版」の改訂にあたって平鍋さんにチャンスをいただき、著者としてお手伝いさせていただきました。


私は2013年前に刊行された第1版の中に収録されている「第六章 小さく始めて浸透させる〜楽天のアジャイルによる組織改革」の中で紹介されている事例のチームに所属していました。そこから8年が経った同じ本の第2版で著者として関わることができ、人と人とのつながりや人生を強く感じることができました。そんな中で野中先生の「アジャイルやスクラムは単なるソフトウェア開発の手法ではなく人間の生き方だ」というメッセージを聞くことができ、ものすごく共感をしました。


私達のチームは、2019年に楽天株式会社から株式会社デンソーにチーム転職をしました。

ソフトウェアの会社から製造業の会社に環境を変えたのですが、日本企業のよいところも悪いところも実感できています。

私はアジャイルやスクラムを通して、自分のチームが世界一のチームとして世界一のプロダクトをつくった日本発の事例をつくることを目標としています。


個人的にはスクラムよりも野中先生の理論に刺激を受けることが多いので、野中先生に恩返しができるようにがんばります。

本当にありがとうございました。

及部 敬雄


今回はイベントに参加させていただきありがとうございました。野中先生の、常に真剣勝負、という言葉に背筋が引き締まる思いです。

野中先生に質問があります。先生は「失敗の本質」で日本軍を研究され、「知的機動力の本質」で米軍海兵隊を研究されました。2000年以降のアフガニスタン戦争やイラク戦争を組織論で見たときに新しい発見や面白い論文等ありますでしょうか?

山岡貴哲


野中先生が日本人であることが誇らしいです。貴重なお時間をありがとうございました。

建田和幸 フリーランス


スクラムは人間の生き方そのもの、とのお言葉に感動しました。そんな見方があったのかと、目からウロコが落ちる想いです。

貴重な時間をありがとうございました。

かとう


「スクラムとは生き方である」というお言葉は、スクラムによる効果を信じてソフトウェア開発をしている私達にとって心強い言葉であると感じました。

昨今、ソフトウェアは身近に溢れ、生活に欠かせない存在であります。その一端を担い、人生の多くの時間を仕事に費やしているソフトウェアエンジニアとして、そこに意義や哲学を与えてくれるスクラム、また源流としての野中先生のお考えに触れて、より真剣に向き合って邁進していきたいと強く思います。

野村俊介


岡島といいます。平鍋の会社で技術担当の取締役を務めております。今回、ANAシステムズさんと一緒に事例を掲載させていただき、イベントのパネルに参加しました。私も割と長くアジャイル・スクラムを普及している側の人間なのですが、まだまだ、野中先生が今回おっしゃったような「生きざまとしてのスクラム」の域には到達できてないことを白状しておきます。理屈としてはわかることと、体が自然に動くことの違い、身体性や、守破離については、人に教えることもあるのですが、まだ自分ができているかというと…です。引き続き、知的コンバットできるお客様や同僚と一緒に高めあっていきます(そのためのAgile Studioという拠点を福井に作りました。コロナ禍が終わったころ、是非一度先生にもご見学いただきたいです)。最後に一つだけ、あらためてお礼をさせてください。私が、お客様や自社の組織に何らかの改善を広めていこうとするとき、必ずそこにSECIモデルを見出すことができ、スパイラルな改良に向けた良い足掛かりとなってくれています。実証された優れたモデルの意義を実感しております。ありがとうございます。

岡島幸男(永和システムマネジメント)


野中先生の「知的コンバット」という表現は何か良いものを作り出そう・生み出そうとする時に本気でぶつかり合うさまを表現するには最適の表現だと思います。仕事中に会話では侃侃諤諤の議論が似た表現になると思っているのですが、全てに関係性に対しては知的コンバットの方があっていると思います。最近は、衝突することをさける風潮なので知的コンバットをしてないと感じていますが。本気で良いものを生み出すときには自然と出てくるものだと思うので、自分が本気ではないのかと自戒しました。

またお話を聞けることを楽しみにしています。お体にお気をつけください。

古橋明久(Woven Core)


今回、初めて野中先生のお話を聞かせていただきました。一言で言えば「自分の背筋がしゃんと伸びた」です。

私がアジャイルと出会ったのは2017年頃。そこから色々な書籍やイベントへ参加してアジャイルを学び、自分の周りから浸透できたらと少しずつ働きかけしてきました。アジャイル開発とまでは届かずとも、マインドと手法をチームに紹介してたりしました。でも順調にいくことばかりではなく、逆に周りではアジャイルの話ができる人の方がまだまだ少ない状況です。モチベーションも下がりがちな時もありました。そんな時に元気をもらえるのがエバンジェリストの皆様の登壇です。平鍋さんの登壇にはいつもワクワク感をもらえてます。野中先生の今回のお話で出たキーワード「白板の前で毎日の共感の場」「知的コンバット」「イノベーションは忖度の中からは出てこない」「アジャイル・スクラムは人間の生き方。単なる手法ではないぞ」と熱い想いが伝播しました。ジェフとのエピソードも胸熱でした。

また明日から自分のペースで、それぞれの現場でアジャイルなマインドを育てていこうっ!と元気をいただく対談でした。

ありがとうございました。

あ、野中先生の素晴らしい語り口には酔ってしまいました... (^^;;"

Nakamura Masaki


オランダ赴任中で現地スタッフとシステム開発プロジェクトをアジャイルで推進中。

プロジェクト管理に大変苦戦しており、何かヒントを得られかもと思い参加致しました。

スクラムにかかわらずプロジェクトはどれだけ関係者全員が真剣に向き合っているかにかかっていると、対談を通じて感じました。

日本、イギリス、オランダにおけるシステム開発経験から、同質カルチャー間、または同質と多様性のあるカルチャーにおいては真剣勝負によって無意識の共感が芽生えるが、全く正反対の性質のカルチャー間では無意識の共感は難しいと感じております。

自分の中でモヤモヤしていたものが整理でき、本対談は大変有意義でした。

村松 覚


2通目しつれいします。書くことは本当に自分の中の想いを整理し、熱を呼び覚ますことができると感じます。この最初を書いているだけで金曜日のあの瞬間の熱が呼び覚まされます。

一方で想いはとても流動的で、その瞬間を文字に閉じ込めても、移り変わっていくものと感じています。常に違う自分を感じ取りながら、言葉で相手に伝えることに難しさを感じます。

ペアについて、自分の暗黙知→ペアの形式知→ペアの暗黙知になる、言葉なんて使わなくても共感できる状態かなと。チームでそんなや感覚を共有し経験することで実践知になっていくと、共感される小さな実践から始めます。

想いは文字で表し切るのは絶対に無理でメタファーから方向性を合わせた方が早いと思っていましたか、先生のお話しを聞いて、文字でも伝え切ることができるのではと思い直しました。リモート環境下の特性を活かした、今だからこそ想いが伝わる感覚の作り方があるはずなので色々やってみたいです。

いざ平日にになり仕事に入ると、せっかく得たエッセンスが入り込む余地のないように感じてしまいます。それでも共感が在る瞬間、チームの暗黙知を感じる瞬間は確かに感じるので、SECIモデルの高速化ができるよう、気付いた瞬間を共有するところから始めてみまさた。

また是非お話しを聴きたいです。ありがとうございました。 

taku hasegawa2


アジャイル、スクラムは生き方という言葉が胸に刺さりました。この言葉の意味を自分なりに噛み砕き、自分の人生において、どの様に実践していくのかを考えます!有難うございました。

京セラコミュニケーションシステム株式会社 慶松



メッセージは以上です。

これを先生にお渡しして、先生もとても喜んでおられたとのことです。みなさんの思い、伝わりましたよ!


(※6/7追記)

本メッセージを野中先生にお渡ししたところ、みなさんへの手書きのお返事をいただきました。




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