- 岡島一樹
『WFプロジェクトでもできる改善』ONE TEAM を目指す
最終更新: 4月6日
こんにちは。ITサービス事業部の岡島一樹です。
ウォーターフォールプロジェクト改善の第5弾です。
前回の記事も参照頂ければ幸いです。
・『WFプロジェクトでもできる改善』夕会よりも朝会をやってみよう
・『WFプロジェクトでもできる改善』意識してふりかえりをしよう
今回のテーマは「ONE TEAM を目指す」です。
「ONE TEAM」とは、何年か前に流行ったアレですね。
では受託開発における「ONE TEAM」とはなんでしょうか?
受託側が自己組織化されて心ひとつになっているチームでしょうか。
はい。間違ってはいないと思います。まずはここを達成できないのはダメですね。

ただ、受託側だけでひとつになれても、受託側と発注側で距離があると
以下のパターンに陥りがちです。
・発注側は進捗管理しかしていない
・受託側は開発だけを頑張る
そのため、受託側だけではなく発注者側も含めたひとつのチームを作れることが理想的だと思います。契約上は発注側と受託側に明確に分かれてしまうことが多いと思いますが、その垣根を超えて同じ想いでものづくりするためのチームができれば嬉しいですよね。
そのために何が大事なのか、パッと思いついたことを2つご紹介します。
①プロジェクトの始め方
なんとなく開発が始まってしまうことも多いかもしれませんが、実はプロジェクトの始まりは大事です。発注側がユーザー企業の場合、プロダクトにかける熱い想いが必ずあるはずですよね。その想いをエンジニア達とぜひ共有しましょう。
また、発注者側はどんなエンジニアが開発に携わっているのかちゃんと把握して、心を通わせておくことも必要です。最初に想いを共有できれば開発者達のモチベーションにも繋がりますし、発注側も丸投げするのではなく同じプロダクトを作るための仲間意識が芽生えると思います。
合宿のようなイベントをやってみるのも良いと思います!

※プロジェクト開始時に合宿している様子
②同じ場所で同じ言葉で
次に受託側と発注者側で同じ場所で同じ言葉で会話すべきです。
■同じ場所とは?
例えば
・朝会やふりかえりなどのイベントには両者参加する
・チャットなども会話も同じ場所でする
・ソースコードやかんばんを共有する
などです。弊社平鍋の言葉を借りてしまいますが、「野球場のスコアボードをつくりましょう」ということです。スコアボードとは選手・監督・審判・観客、皆が同じボードを見ており、それが真実であると疑わない場所ですね。
前回の「タスクを見える化」の際にも話しましたが、メンバーがそれぞれバラバラな場所を見ていては何が真実か分からないですし、それは受託側と発注側間であっても同様です。お互いが同じ課題を共有し、お互いが課題解決に向かって努力する。そのためには常にお互いが同じ場所で同じものを見て会話する必要があります。

■同じ言葉とは?
仮にお互いが同じ場所で同じものを見るようになっても、お互いの使う言葉が専門的で何を話しているのか分からない状態だと会話になりません。技術的な用語かもしれないですし、専門的な業務用語かもしれませんが、ある程度はお互いが勉強して歩み寄りましょう。
そうすれば圧倒的に会話のスピードが上がりますし、お互いの信頼関係もアップします。
お互いが領域を作らずに歩み寄ることがとても重要なのです!
結果的に都合の悪いこともすべてさらけ出せるような関係になれば最高です!
以上、「プロジェクトの始め方」「同じ場所で同じ言葉で」の2つをご紹介しました。
もちろんこれだけでうまくいく訳ではないですが、ウォーターフォールでも工夫次第で「ONE TEAM」は作れますよ。
みなさんも参考にしてみてください。
編集後記
ところで『WFプロジェクトでもできる改善』をテーマにしたブログは今回で最終回です。
過去ブログでも触れましたが、私自身はWFプロジェクトの経験がとても長いです。
しかしアジャイル開発やスクラムのプラクティスを勉強して思ったことは、
WFのプロジェクトだからと言って改善することを諦めたらそこで試合終了、ということです。もちろん、私が紹介した改善がハマらないプロジェクトも多々あるかと思います。
しかし、大事なのは
・改善を続けること
・チームが成長していくこと
・メンバーがいきいきしていること
だと思います。みなさんのプロジェクト改善に少しでもお役に立てれば幸いです。
以上です。